インドの人々は、何語を話すのでしょう?
インド語? ヒンディー語? 英語?

今まで聞いたことのある予想は、だいたい上の3つです。
インド語というのは無いのですが、ヒンディー語が公用語、英語が準公用語になっています。

しかし、実は日本ではあまり知られていない事実があります。
日本の8.7倍も広いインド、場所が変われば、言葉も文化も変わる。

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ヒンディー語だけではなく地方の言語も話すスタッフ多数在籍。
インド各地での撮影も幅広く対応しています。
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インド全土でヒンディー語が話されているのではなく、
少なくともヒンディー語を含めた22の言語がそれぞれの土地で話されています。
22というのはあくまでも憲法で州の公用語として定められた数なので、
方言も含めると一説には約1000種類にも及ぶのだとか。

インドルピー札の裏に17の言語で表示があるのは有名ですし、
街にある標識も、幾つかの言語で書かれたものを目にします。
違う州から来たインド人が、その州の文字で書かれた看板などを読めなかったり、
地元の人と話せないというのはよくある話のようです。

 

では、普段は土地の言葉で生活している子どもたちは、
どの言語を使って学校で勉強するのでしょうか。

国の機関から発行されている教科書を見てみましょう。

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これは算数の教科書。体積と重さに関して、英語で書かれています。

⑨日本人の名前.png

こちらは社会科の教科書。これもまた英語ですね。

 

そう、学校の子どもたちは基本的にどの州も、英語で授業を受け、英語で教科書を読みます。

日本人スタッフが小学校に取材に行った時、
小学校2年生くらいの生徒たちが英語で数学の授業を受け、2桁×2桁の掛け算の暗唱をこれもまた英語でしているのを見て、
インドの人が英語を流暢に話すのに深く納得したこともあります。

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それ以外だと、「ヒンディー語」の科目や、
日本の古文のような位置づけとして、「サンスクリット語」の授業もあるそうです。

 

家では土地の言葉を話し、学校では英語とヒンディー語を勉強する。
幼い頃からトリリンガルとして育つような環境にある子どもたちのうち、
将来世界で活躍する人が出て来そう・・と想像すると、
現在世界のトップに名を連ねているインド人がたくさんいることも、うなづけますよね。

とはいえ、現在のインド国内の英語話者は人口全体の2割だそうで、まだまだヒンディー語やその土地の言語が根強いと言えます。

多様性に富むインド。
「15マイルごとに方言が変わり、25マイルごとにカレーの味が変わる。100マイル行けば言葉が変わる」
こういったことわざがあります。

インド各地をめぐる時は、言葉の響きや文字の違いに注目してみても面白いかもしれません。

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インド各地にコネクション有。
ケララ州、コルカタ、バラナシなどデリー以外での撮影もお任せください。
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